マクロ撮影入門講座<コラム<CCTVレンズ専門店:秋葉原ユニエル電子(Home)
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 ■マクロ撮影入門講座

CCTVカメラによるマクロ撮影の基本を解説致します。


 1.倍率の定義 (光学倍率)  

倍率には、光学倍率と総合倍率があります。光学倍率はレンズの性能上の倍率で、使用する撮像素子(CCD・CMOS)の寸法との比率です。
光学1倍とは例えば1/2"型撮像素子(4.8x6.4mm)に4.8x6.4mmの映像が映る事です。1対1の映像になります。これが等倍(=1x=1倍)です。
撮影範囲が小さい程、光学倍率は大きくなります。撮像素子の面積比で1/4になれば、光学倍率は倍になります。


■撮影範囲(単位:mm)・撮像素子サイズと光学倍率
  光学倍率:0.5x 光学倍率:1x 光学倍率:2x 光学倍率:4x
撮影素子:1/2"型 9.6x12.8 4.8x6.4 2.4x3.2 1.2x1.6
撮影素子:1/3"型 7.2x9.6 3.6x4.8 1.8x2.4 0.9x1.2
撮影素子:1/4"型 5.4x7.2 2.7x3.6 1.4x1.8 0.68x0.9

上記より、同じ光学倍率のレンズを使用した場合、撮像素子サイズの小さい方がモニター上の拡大率が上がります。
撮影範囲は計算値で管式モニターの場合、視野率はオーバースキャンのため90%位です。ご注意下さい。
画像素子サイズのインチ表示(")は撮像管式(真空管)時代の名残表記です。1/2"型が1/2インチと言う訳ではありません。


 2.倍率の定義 (総合倍率)  
CCTVの場合、最終的な拡大率はモニターの大きさで左右されてしまいます。モニターに映った状態の倍率を総合倍率(=モニター上倍率=システム倍率)と
よんでいます。単純にモニターを大きくすれば実際に見る倍率は上がる事になります。
※総合倍率(モニター上倍率・システム倍率)=
    モニター寸法(インチ数)×2.54mm(1インチ)÷CCDの大きさ(対角寸法)×光学倍率
例)モニター=14型、カメラ=1/3CCD(対角6mm)、レンズの光学倍率=2倍の時、
   
   総合倍率=14×25.4÷6×2
       =118倍(※1mmの物がモニター上で118mmで映るという事です)
ご注意)あくまでも計算値です。実際とは、異なります。

 3.拡大率の要素  
どのくらい、拡大してご覧になりたいのか? 拡大率をきめる3要素。

A:CCDの大きさ(カメラの撮像素子の対角寸法)
B:レンズの拡大率(光学倍率)
C:モニター寸法(インチ数)

A:CCDの大きさ(カメラの撮像素子の対角寸法)
   同じレンズを使用した場合、撮像素子が小さい程、モニターには大きく映ります。

撮像素子と撮影範囲 ■IMAGE FORMAT SIZE
1/4型CCDの対角は4.5mm
1/3型CCDの対角は6mm
1/2型CCDの対角は8mm
 
■撮像素子と撮影範囲
(←左図参照・※計算値)
1/4型
1/3型の1.33倍の画像
1/4型1/2型の1.77倍の画像
1/3型1/2型の1.33倍の画像
 
※撮像素子(CCD、CMOS)の大きさを「1/2インチ」等と表記しますが、
  これは昔の撮像管(真空管)時代のなごりです。当時の管の直径の寸法
  でした。ですから、撮像素子の対角寸が「1/2インチ」と言う訳では
  ありません。

B:レンズの拡大率(光学倍率)
   マクロ専用レンズ、接写用レンズには光学倍率が表記されています。


■撮影範囲(単位:mm)・撮像素子サイズと光学倍率
  光学倍率:0.5x 光学倍率:1x 光学倍率:2x 光学倍率:4x
撮影素子:1/2"型 9.6x12.8 4.8x6.4 2.4x3.2 1.2x1.6
撮影素子:1/3"型 7.2x9.6 3.6x4.8 1.8x2.4 0.9x1.2
撮影素子:1/4"型 5.4x7.2 2.7x3.6 1.4x1.8 0.68x0.9

上記より、同じ光学倍率のレンズを使用した場合、撮像素子サイズの小さい方がモニター上の拡大率が上がります。
撮影範囲は計算値で管式モニターの場合、視野率はオーバースキャンのため90%位です。ご注意下さい。
画像素子サイズのインチ表示(")は撮像管式(真空管)時代の名残表記です。1/2"型が1/2インチと言う訳ではありません。


 高倍率のレンズ程、WD(作動距離:レンズから被写体までの距離)が短くなります。また、光量が少ない場合が多いので
補助光が必要になる場合があります。
 マクロ撮影時の課題は「倍率」「作動距離(WD)」「光量」です。優先順は何か?譲れない条件は何か?
これによりレンズ選択の幅が決定します。

C:モニター寸法(旧アナログ式の場合)
 モニターサイズが大きければ総合倍率(=システム倍率)は大きくなります。モニター寸法=型(インチ数)×25.4mm(1インチ) ですが、通常モニターTVは
オーバースキャンの為、若干のケラレが生じます。実際の映像は 有効画面の90%位です。よって計算値より10%程、広く映るレンズをご選択下さい。
 モニターの解像度はNTCS(日本のTV規格)の場合、水平走査線525本ですが、上記オーバースキャンの為、実際は525本の90%で約480本になります。
これが垂直方向の有効画素数になります。ただし、これはインターレスの場合で、ノンインターレスの場合、半分の240本になります。
また、画面の縦横比4:3から、480×4÷3=640で水平画素、640になります。ゆえにNTSC方式の有効画素数は480×640≒31万画素となります。
 小型の液晶モニターの場合、表示画素数が極端に小さい物があります。当然、解像度はよくありません。

C-2:モニター解像度
 NTCS規格のモニター(ハイビジョンではない4:3のTV)の解像度をPC用に置換えて考えてみましょう。NTCSの解像度はVGA並みです。
画素としては31万画素になります。 現在ではVGA(640x480)の解像度のPCはありません。SVGA(800x600)で48万画素です。すくなくもXGA(1024x768=78万画素)、SXGA(1280x1024=123万画素)がPCモニターの標準です。如何にTV規格のNTSCの解像度が低いかが想像できます。

 4.拡大率以外の注意点  
拡大率が上がれば、レンズから被写体までの距離が短くなります。レンズから被写体までの距離が短くなれば光が回らなくなり(光量が足らなくなり)映りが
悪くなります。また、作動距離が短いと作業ができない場合があります。

   D:作動距離(WD:Working Distance)=レンズから被写体までの距離。
   E:被写体深度(ピントの合う範囲、ピントの合う厚み)
   F:解像力(細かい所の映り具合)
   G:光源(補助光)・照度(カメラの感度)

D:作動距離(WD)
   通常、最短撮影距離により決定します。倍率により、最短撮影距離でない場合もあります。
  フロントコンバーターを使用してWDを短くし、撮影倍率を上げる方法もあります。
  
  [FRONT CONVERTER]=フロントコンバージョンレンズ。フィルターネジを使用し、主レンズの前に取付けます。
  このため、フィルターの取付かないレンズ、径の合わないレンズには使用出来ません。 クローズアップレンズ(接写用) 、
  テレコンバーター(望遠用)、ワイドコンバーター(広角用)があります。
   クローズアップレンズは最短撮影距離を短くし、拡大率を上げます。WD(作動距離)が短くなります。No.数字が大きい程、
  倍率が高くなります。主レンズのF値(開口数)が変化しませんが、分解能・被写体深度が変化します。

  [REAR CONVERTER]=リアコンバージョンレンズ。主レンズの後ろに取付けます。
  EXTENDER(エクステンダ)が一般てきで、Cマウントレンズ用、CSマウントレンズ用があります。
  主レンズの構造上、物理的に取付かない場合があります。

   EXTENDER(エクステンダ)はWD(作動距離)を変えずに拡大率を上げます。被写体深度・F値(開口数)が変化 します。

   接写リング(EXTENSION TUBE)はレンズではありませんが、主レンズの後ろに取付け、WD(作動距離)を短くし、拡大率を
   上げます。被写体深度・F値(開口数)が変化 します。
作動範囲
WD=Working Distance
作動距離

EXTENDER
エクステンダー


接写リング

E:被写体深度
  被写体深度とはピントの合う範囲、ピントの合う厚みのことです。
絞込時 絞解放時  解放時より絞り込んだ方が、被写体深度が大きく、ピントの合う面が
厚くなります。ただし、絞り込む事により光量が少なくなります。
(※光量が少ないと低速シャッターによる振れ、電子増感による画像ノイズが
発生します。補助光のご使用をお薦め致します。)
 被写体深度の深くとれる高倍率テレセントリック光学系レンズもございます。
[TELESENTRIC LENSES]=テレセントリックレンズ。一般のレンズとは異なり、
主光線がレンズ光軸に対して平行になっている光学系のレンズ。
物体側テレセントリック光学系、像側テレセントリック光学系、両方の構造を
合せ持つ両側テレセントリック光学系があります。
TEC-M55

F:解像力
  分解能は2点間の最小ピッチを表し、解像力は2点間の最小ピッチの逆数で表します。解像力が良ければ細かい物が
 鮮明に撮影出来ます。ただし、レンズ解像力とカメラ解像力の両方が良くてはなりません。
  撮像素子(CCD等)が小さくなればなる程、解像力の高いメガピクセルタイプのレンズの必要があります。
 1/4CCD・38万画素タイプの場合、1/2CCD・38万画素タイプの2倍の解像力が必要です。設計の旧い2/3インチ型、
 1/2インチ型レンズを1/4インチ型に流用した場合、甘い画像になる事も考えられます。
  撮像素子(CCD等)もNTCS(日本のTV規格)使用の場合、25万画素、38万画素ですが、PC(パーソナルコンピューター)入力の
 場合、100万画素以上の物もございます。この場合の入力は、IEEE1394、USB2.0、USB3.0、SATA等のインターフェイスでの
 画像取込みになります。

メガピクセル対応レンズ

WAT-01U2
USB2.0対応カメラ

G:光源・照度
  どんな高感度カメラと言えども、光がなくては撮影出来ません。マクロ撮影は、条件が悪い事が多く、WD(作動距離)が小さい場合、
 補助光が必要です。
  補助光は鏡筒の側面からハーフミラーを介した光源で照らす同軸照明タイプ、レンズ先端にリング状ライトを取付けるタイプ、
 被写体の下側から透過するタイプ等があります。[LED照明(ダイレクトリング照明・角型エッジライト照明・同軸落射照明)]

  電子シャッターが 固定出来ない場合(自動制御の場合)、被写体が適正露光にならない場合があります。自動制御式シャーッターの
 カメラの場合、補助光を調節しても、レンズ絞り(手動式)を調節しても、電子増感により露光が一定になるように制御されるからです。  この様な場合はシャッターが固定式、または感度(ゲイン)調整可能な電子カメラをお薦め致します。

LEDリングライト


エッジライト

H:マクロ撮影用レンズ(補足)
  FA用(工業用)マクロレンズ(接写レンズ)の他に、変換リング(アダプター)を利用して、顕微鏡の対物レンズや、一眼レフカメラの
 マクロレンズを流用する事も可能です。

   H-1[顕微鏡用対物レンズ] 顕微鏡用対物レンズをアダプターを介してCマウントカメラに直接取付ける事が可能です。

   H-2[顕微鏡に取付ける] 2眼、3眼式顕微鏡の直筒用に取付けるアダプター、リレーレンズがあります。
              2眼の場合、接眼レンズを外して取付けるタイプと接眼レンズに被せるタイプがあります。
               直筒用の場合、φ23.2mmの筒内径に取付けるのが一般的です。

   H-3[一眼レフのレンズを流用] 手動式の一眼レフカメラのマクロレンズを変換アダプターを使用して装着する事が可能です。
              オートフォーカス式レンズや、電子接点のあるレンズは使用出来ません。

   H-4[CCTVレンズを逆向きに装着]CCVTレンズの前玉側フィルターネジにCマウント変換用のリバースリングを装着。
              レンズを逆向きにマウントします。光学倍率1倍以上の高倍率で撮影が可能です。
対物鏡筒枠
対物鏡筒枠




リバースリング

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